ただいま無職くん

無職生活スタートを機に、自分の人生を余すことなく楽しむ計画をねりねり

セッション感想

本日は朝から活動し(といっても10時起床)、部屋の掃除洗濯などを〜

春の陽気と花粉を味わいつつ換気して、無職を噛みしめつつ、スピッツなんか聴いちゃって浮かれてました。

そんで調理師の願書が今日からもらえるとのことで、ちゃちゃっと区役所までいく。ついでに買い物もして今日はカレーを炊くぞ!と意気込む。

カレーはいつ食べてもおいしいからね!カレー党のわたし。しかし季節ものにも抗えず、昨日のそら豆しかり春キャベツも見つけて買っちゃう。そんなに安くないから4分の一だけ〜初物だしね、いいのだ。

早速鍋いっぱいカレーを仕込んで早めの夕食をば。一日ってこんなに長ったんだ〜〜〜と実感。仕事してたら今ぐらいに帰ってくるのもザラだった(現在23時半すぎ)のが、無職生活3日目にしてすでに信じられん。(笑)

さ〜なんやかんやしてもまだ今日の時間残ってるぞ!とわくわくしながら見たのが


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セッション(2014)

デイミアン・チャゼル監督

である。失業1本目は任せたぜ!って感じで(笑)

そう、わたしの頭は今まさにララランドなのだ🌻🌻🌻(いつでもフリーダム♪)

ララランドは先月に見て、サントラを聴いて、仕事中も家に帰っても誰かと話していてもずう〜〜〜っと頭で爆音で流れるあのメロディに完全降伏。という流れの、セッションもみてみよう!なんとなくスッキリしそうな感じだし!っちゅうノリでした。

セッションについてはほぼ予備知識ゼロで見ました。主人公がジャズドラマーを目指していてJ.K.シモンズが鬼教師ってぐらい。(まあ正直それだけで十分だった)

 

率直な感想としては…「ラストシーンが全て」の映画ですね。いや、「ラストシーンのための全て」の方が正しいかもしれません。

正直、このラストのために色んな我慢があります。内容としても、主人公のアンドリューはシモンズ演じるフレッチャーにぼっこぼこにいじめ抜かれます。まあアンドリューだけじゃないんだけど、生徒たちみんなフルボッコ。尋常じゃない鬼教師👹が怒号のファッ●ンテンポ!!!で私も顔面蒼白。もう、正ドラム決めのためにドラマー三人が回され続けるところなんて、ああこんな言い回しがあるのね…と勉強になるほど悪口の語彙が豊富。。まあ、それぐらい詰められ責められフラストレーションはMAX。

無事、主人公のアンドリューが正ドラマーに選ばれたと思うと本番に間に合わない!スティック忘れた!しかも車で事故!という最悪の状況でステージに臨むもやっぱり叩けない。(そりゃそうだ!血まみれだよ!)

鬼教師シモンズは遅刻キメられ大口叩かれブチギレで「思い上かんな!俺のバンドや!お前なんかいつでもやめさせたるわ!」てな感じ。でもアンドリューもブチギレで俺のドラムじゃボケ!叩かせろボケ!」みたいな強気。彼もかなりのクレイジーなんかい!ってこのへんで隠す気なくなります。最後はもうフレッチャーに殴りかかってましたからね。ファッ●ュー連呼しながら強制退場。ここちょっと寂しいです(笑)

クレイジーボーイアンドリューくんはなんやかんやで退学処分になり(そりゃそうだ)、一方でフレッチャーも生徒の自殺が原因で退職。そしてなんやかんやで、アンドリューくんフラフラしているときにジャズバーの黒板にスペシャルゲスト「フレッチャー」の文字を発見します!ホイホイ中に引き寄せられます。さあ因縁の再会だ!

アンドリューくんは先生のピアノ演奏後に目があってしまい、そそくさ逃げようとするも捕まる。さすがにもうドツキあわないよね?とどきどき。あ、なんか大人の対応じゃ〜んよかった〜とここで安心させるのがチャゼル監督のやり口。しかも、今やってるバンドのドラムがいまいちであること&やってる曲はアンドリューが死ぬほど練習してたあの曲だってことを伝えます。この大サビに向かうかのような希望の光をチラつかせてきますが、それもこれもラストシーンのためです。う〜〜ん。

あと、この再会時のバーでの映像がかなりすきです。監督はララランドでもそうですけど、一つの視線を意識したいときにかなり絞って撮ってる感じがします。主人公だけを扉の向こうからまっすぐ映す、そういう印象的な絵を良いシーンに何個か挟んでいます。シンプルでオーソドックスな手法ではあると思いますが、監督の作りたいものに沿っていて、非常に有効的に活かされてると感じます。あと間もすごくいい。これはまあ人それぞれの好みですよね。間がフィットするかどうかって好みの映画かどうかの裁量基準になってる気がします。

まあ話はそれたけど、ここからラストまでは本当にドラムロールが止まらない!ってな具合です。話の展開(👹の復讐だった!)でもウワアッてなるけど、正直そこよりも殴り合いのようなまさにセッションのシーンが大変。いよいよクレイジーとクレイジーがぶつかった!闘いだ!

この殴り合いのセッションで今まで色々やられっぱなしのアンドリューがようやく自分の作るドラムと音楽でフレッチャーを打ちます。それを表情だけで演技するシモンズは本当に最高。ここでジワジワ〜って熱いなにかが込み上げる。Good Jobは人間が昇華するのを止める最悪の言葉ってなことをフレッチャーは言いましたよね。その本意も相まってあ〜〜;;ってなってました。とにかくこのラストのシモンズを見るために色んなことに耐えてよかった…(まあ耐えたのは主にアンドリューなんだけど)って思える映画でした。

 

正直、ララランドでも感じましたがジャズ…?ってとことかあるし、ドラム演奏としてグッとくるものかどうかは人それぞれなんです。でも間違いなく映画としてのラストシーンは圧巻でした。

チャゼル監督のことは深く知らないんですが、二作品見て思ったことは映画として仕上げる能力が高いなって印象です。どちらもかなり見やすくてさっぱりしていましたし、テンポが良くてスムーズな流れです。ララランドもセッションもほぼ主人公「二人」のための映画という感じで、余計なものはかなり削ぎ落とされています。不思議に思うのは、主役級の二人しか出てこないのに「キャラクター性」もかなり削がれている点です。これはキャラが薄いよってことじゃなく、キャラの不透明度がかなり高いなって意味です。これは多分意図的なものだと思いますが、それぞれキャラとしては移入しにくいんですよね。それなのに人間を描き出すのがすごく上手いなあって思ってしまいます。矛盾したことを言ってる気がしますが…(笑)

きっと映画を映画として見るための映画なんですよね。こう見た人がこうしようああしようって訴えかける映画じゃあなく。よって映画館で見るべきですね(笑)ララランドは終わる前にもう一回行こうと思います。

 

今日はこれでおしまい!おやすみ〜